大学病院で働いていたころ、私も「給与に見合わない激務」の真っ只中にいました。
この記事では、当時の具体的な働き方と、「なんかおかしいよね?」と気づき始めた気持ちを、そのまま言葉にしてみます。
休む暇のないシフトと、若さでごまかしていた頃
大学病院時代の私は、とにかく「働いて・寝て・また働く」の繰り返しでした。
- 日勤して、そのまま夜中から夜勤。
- 日勤も当たり前のように残業。
- 病院の仮眠室で21時〜23時半くらいまで寝て、起きて病棟に上がって夜勤スタート。
今思えば「ちょっと異常な働き方」なんだけど、当時は若さと勢いであまり深く考えてなかったんですよね。
夜勤中もナースコール対応、処置、検査出し、急変対応…とにかく休む暇なく動き回っていた。
「これが大学病院で働くってことなんだ」「みんなやってるし、私も頑張らなきゃ」って、自分に言い聞かせていました。
給料は大事。でも現実は「サービス」の山
若いころは、正直そこまで給料を細かくチェックしていませんでした。
でも、年数を重ねるにつれて、ふと冷静になる瞬間が増えていきました。
- 残業はほとんど毎日。
- でも、残業申請はしづらい雰囲気がある。
- 結果、サービス残業が当たり前になっていた。
「ちょっとくらいなら申請しなくてもいいか」「先輩もつけてないし…」
そんな空気に飲まれて、気づけば “無かったこと” にされている時間 がどんどん増えていました。
本当は、給料ってとても大事。
特に残業代は「感謝」じゃなくて「権利」のはず。
でも、その権利を自分から手放してしまっていたところもあったな、と今は思います。
休みの日も、結局仕事のことをしていた
激務は、病院にいる時間だけじゃ終わりませんでした。
- 資料作成や準備を、自宅や休日にやるのが当たり前。
- 有休も、全部消化なんてほぼ不可能。
- しかも、担当患者さんが急に退院となれば、休みの日でも連絡が来て「サマリー書きに出勤」。
当時はそれを「責任感」「プロ意識」だと思っていたし、周りも同じような働き方をしていたから、
「そういうものなんだ」と思って受け入れていました。
でも、よく考えたらその時間って、
自分の大切な時間であり、人生の一部なんですよね。
給料に反映されない「見えない労働」
今振り返ると、あのとき自分がしていたことの多くは、給料明細には一切反映されていませんでした。
- サービス残業
- 自宅での資料作り
- 休日呼び出しでのサマリー作成
- 実質「半休」みたいな有休の取り方
「お金だけがすべてじゃない」
これは、本当にそうだと思います。
でも同時に、自分の貴重な時間とエネルギーを差し出している以上、それに見合った報酬は受け取っていいはずなんですよね。
「ありがとう」の言葉だけで終わってしまう。
「頑張ってるよね」と言われるだけで終わってしまう。
そんな状況に、いつの間にか慣れてしまっていました。
「当たり前」の裏側で、どんどんすり減っていく
当時は、これらすべてを「看護師なら普通」「大学病院ならなおさら」と自分に言い聞かせていました。
でも、実際には…
- 体力は削られ、
- 精神的にも追い詰められ、
- 自分の時間はどんどん奪われ、
それでも「まだ頑張れるはず」と自分を叱咤し続けていた。
冷静になって考えると、
「これって本当に、私の人生として納得できる働き方?」
そんな疑問が、心のどこかでずっとくすぶっていたんです。
本当は、こうあってほしい
「お金だけが全てじゃない」とわかっていても、やっぱりこう思います。
- 自分の時間を差し出した分は、ちゃんと評価されてほしい。
- 残業したら、きちんと残業代が出る。
- 休日に呼び出されたら、その分きちんと補償がある。
- 有休は「気兼ねなく」使える。
それが当たり前のシステムであってほしい。
「看護師だから」「医療職だから」「人の命を預かる仕事だから」
そういう言葉のもとに、どこかで “自己犠牲が美徳” になってしまっている部分があるように感じます。
でも、看護師だって一人の人間。
自分の生活や、大事な人との時間、自分の健康を守る権利がありますよね。
今のあなたへ伝えたいこと
もし今この記事を読んでいて、
- 「私もサービス残業ばかりだな」
- 「休日もなんだかんだ仕事してる」
- 「頑張ってるのに、給料見ると虚しくなる」
そんな気持ちになっているとしたら、
それはあなたが「甘えている」わけでも、「根性がない」わけでもありません。
ただ、今の環境とシステムが、あなたの時間とエネルギーに見合っていないだけ。
だからこそ、一度立ち止まって考えてみてほしいんです。
- この働き方、本当に続けたい?
- この給料で、自分の人生に納得できる?
- 別の働き方を選んだ自分を、責めるかな?それとも少しホッとするかな?
次につながる小さな一歩
私は、こんなモヤモヤから少しずつ自分で動き始めました。
「在宅医療」という働き方に出会って、
時間の使い方や、エネルギーの注ぎ方を見直すきっかけになりました。
もちろん、どこに行っても完璧な職場なんてないし、在宅医療にも大変さはあります。
でも少なくとも、自分の時間とエネルギーの使い方を、自分で選べる部分が増えたのは確かです。
今のあなたが、
「なんかおかしいな」「このままでいいのかな」と感じているなら、
その感覚は、とても大事なサインです。
どうか、そのサインを無視しないであげてくださいね。

